ワクチン未接種者の感染のみが激減・・空白の2週間で何が起きたのか?

昨日首相官邸のコロナワクチン特設サイトのワクチン歴別の新規感染者数の情報が掲載されなくなったと文句を書きましたが、奇しくも昨日最新データが掲載されました。またアドバイザリーボードへの報告資料には連休中のため掲載されなかったデータも含め3週間分のデータも紹介されていましたので、今日はこの3週間のうちに起こった大きな変化についてご紹介します。

3回目接種者の感染データが分離された提示されるようになったのは3月28日の週からです。そしてその次の4月4日からの週のデータまでは、10万人あたりの新規感染者数はきれいにワクチン接種歴別に並んでいました。すなわち最も多いのが未接種者であり、次いで2回接種者、そして最も少ないのが3回目接種者でした。ある意味予想通りの結果でした。ところが最新発表された4月11日以降の3週間のデータでは、そのワクチン歴と新規感染者数の関係が大いに乱れてきているのです。具体的に例を示します。

これは最も新しい4月25日から5月1日までの週のデータです。赤枠で囲った部分をご覧ください。40歳から79歳の範囲では、未接種者の10万人あたりの新規感染者数よりも2回接種者の新規感染者数が多いのです。この現象はそれ以前には見られませんでした。

今回3週間分まとめて発表されましたので、3週間分遡ってデータを整理してみました。10万人あたりの年代別新規感染者数についてワクチン歴別に推移をみると下図のようになります。縦軸は揃えてあります。

年代別にばらつきがあるので分かりにくいところもあると思いますが、未接種者については、4月4日からの週と4月10日からの週の間で大きく減少していることがわかります。一方2回目接種者、3回目接種者ではそのような急激な減少は見られていません。理由はわかりませんが未接種者だけ4月中旬に急に感染者が減少したのです。この結果、10万人あたりの感染者でみると未接種者と2回接種者の感染者数が逆転するケースが出てきているということなのです。

もう少し数字で表してみると下表のようになります。10万人あたりの新規感染者数について未接種者の感染者数を100としたときの2回目接種者、3回目接種者の指数を計算してみました。

本来であれば多少なりともワクチンに感染抑止効果があるのであれば、この表の数字が100を超えることはないはずですが、2回接種者については100を超えるケースがかなり出てきています。さすがに3回目接種では、100を超えるケースはありませんが、黄色で示した部分は50を超えています。

繰り返しますが、これはワクチンの効果が急激に低下したのではなく、理由は不明ですが未接種者の感染が急に減少したことによります。素人なりに考えれば、今や未接種者は完全に少数派であり、過去の感染率も高かったため免疫獲得者の比率が高くなり、集団免疫獲得状態になったというようなことを考えたりしますが、これはあくまで素人の想像に過ぎません。

昨日に続き、政府に申し上げたいことがあります。ワクチン歴別データを継続していただきありがとうございます。ただ、掲載が休止していた2週間の間に大きな変化が起きているように思います。このような大事な変化については、そのまま数値だけを発表して終わりにするのではなく、見解を述べてほしいと思います。このまま指数だけを見れば、「3回目ワクチンも効果がなくなってきた、4回目を打たなければならない」という短絡的な意見がでないとも限りません。専門家はこうした事象について見解を述べるという専門家としての責任を果たしてほしいと思います。