実効再生産数が再び上昇に転じる気配

全国各地で新規感染者数が減少を続けており、いよいよ緊急事態宣言が解除されそうだという時にこんなことを言うと、世間の規制緩和ムードに水を差すようですが、どうも実効再生産数の低下が底を打ったように思えます。まずは、実効再生産数の推移からご覧ください。

上の図の左が東京都の実効再生産数の推移(5月1日から現在)、右が全国の実効再生産数の推移(7月1日から現在)です。右の図は東洋経済オンラインから引用しています。左の図は東京経済オンラインのサイトに書いてある数式を使って計算したものです。実際には複雑な数式になるようですが、東洋経済オンラインのサイトでは、「8割おじさん」こと京都大学の西浦教授の提唱した簡易式で計算しています。詳しい計算方法は本項の最後に載せておきますので、興味のある方がご覧ください。

実効再生産数は、実際の感染において、一人の感染者が何人に感染させたかを示す数値です。この数値は、東京、全国とも7月末をピークに下がり始め、9月の10日過ぎまでは下がり続けましたが、どうやらそのあたりが底だったようで、わずかながら上昇の気配を見せています。(上図の丸で囲んだ部分にご注目ください)

上昇の気配が見えると言っても、まだ1.0よりはかなり低いので、まだまだ新規感染者は減少していきます。ただし、この実効再生産数が1.0を超えると感染者が増加に転じます。従ってこれからは、実効再生産数の動向に注目をしておかなければなりません。この実効再生産数、一度上昇に転じると今度は減少に転じるまでにまた長い期間がかかっているのがこれまでの通例でしたので十分に注意が必要です。

ところでこの3連休は最初の土曜日が雨でしたが、日曜日、月曜日と晴天が続き各地の人流が増加しました。下図の右端部分、矢印で示したようにお盆以降増加傾向が顕著です。この3連休を見ると特に行楽地での人流の増加が顕著でした。

人流の増加はこれまで間違いなく感染の拡大を引き起こしてきました。実効再生産数の状況を見ると警鐘を鳴らさずにはいられない気分になります。

実効再生産数の計算式

計算式は「(直近7日間の新規陽性者数/その前7日間の新規陽性者数)^(平均世代時間/報告間隔)」。平均世代時間は5日、報告間隔は7日と仮定。リアルタイム性を重視して流行動態を把握するため、報告日ベースによる簡易的な計算式を用いている。精密な計算ではないこと、報告の遅れに影響を受けることに注意。モデルと監修は北海道大学大学院医学研究院・西浦博教授。以上下記東洋経済サイトから引用

https://toyokeizai.net/sp/visual/tko/covid19/