人流はお盆以降増加中

先週金曜日、もうしばらくはブログの更新の頻度を落としますと書いたばかりですが、やはり気になってしまいますので、余裕のある時はできる範囲で書くことにしました。今日は週明けにいつも書いていた人流と感染者の動向についてです。

報道で指摘されているように、人流はお盆休み以降増加に転じています。このブログで紹介できるのは休日の人流だけなのですが、休日のみが増加するということはないと思いますので、全体的に増加傾向にあると思われます。いつものアグープの午後3時台の人出の推移を示します。

青線が東京都18か所の平均、赤線が埼玉、千葉、神奈川3県12か所の人流の平均の推移を表しています。数値は感染拡大前の2020年1月~2月の休日の平均値を100とした%で示しています。赤丸で囲ったのはお盆以降の人流で、急激ではありませんが、一貫して増加傾向にあります。この間週末は天候に恵まれなかったことを考えると、やはり人々の中で危機感が薄れつつあるのでしょうか?このあと感染再拡大にならないか注意深くウオッチする必要があります。

一方人流と実効再生産数の関係については、下のグラフのようになります。

この図は東京都だけに限った休日の人流と新規感染者数から計算した実効再生産数です。今年に入ってから実行再生産数が1.0を下回ったのは、①1月の中旬から2月中旬、②5月初旬から5月末、そして③8月中旬以降の3回だけです。これら3回とほぼ機を同じくして、人流が50%を下回る期間が存在しています。そして人流が50%を下回った期間には連休がありました。①成人の日の3連休、②5月のゴールデンウイーク、③8月のお盆休みです。オリンピック期間にも連休があったではないかと言われるかもしれませんが、7月23日から8月9日までの間、人流は減少傾向ではあったものの、50%以下には減りませんでした。

たったこれだけのデータで論じるのも無理はありますが、ここから結論を導くとすれば、感染を減少傾向に転じさせるのは、人々が警戒感を緩めない雰囲気下での連休が必要なのではないかということになります。(オリンピック期間中は、感染の報道量も減り気が緩んでしまったのではないかと思っています。)

実際のところ、直近の指標で、感染のピークを見てみましょう。

東京都の感染者数の直近45日、30日の推移です。明らかに両者ともピークアウトを示しており、ピークの位置を近似式から計算すると8月19-20日となります。実際には感染から感染者としてカウントされるまでに5日程度は要しているでしょうから、感染のターニングポイントはお盆の始まった時点と一致しているように思います。

次に重症者数とPCR検査の陽性率についてみてみましょう。

重症者数もピークアウトが明確です。近似式からピークを計算すると8月28日となりました。お盆の2週間後ということになります。PCR検査の陽性率ではすでに多項式近似が似合わなくなりました。2次式近似でもほぼおなじR2乗値となりますが、直線近似でもよく一致するようになりました。直線近似ではピークを計算できません。前回の近似式ではピークは8月10日と計算されました。

以上から、やはりターニングポイントとなったのはお盆休みであったことが裏付けられると思います。このお盆休みについては、帰省や旅行により人流が減った要素があるとの指摘もありますが、なんにせよ人流が一定程度減れば感染を減少傾向に転じられるということはある程度証明できたと思います。

何回も同じことを書きますが、政府はこうしたことに対してきちんと解析をして国民に理解を求めてほしいと強く思います。