お盆明け時点でのワクチン接種による感染阻止率

ワクチンに関してのさまざまなデータが首相官邸ホームページに掲載されていますが、その中で、ワクチン接種状況毎の感染者数が掲載されていました。実はこれこそ皆が知りたかった情報ではないのかと思いますが、なぜか中途半端な形(ただ数値を表で載せただけ)で掲載されておりました。(下図)

これだけデータがそろっていれば、ワクチン接種状態毎に感染阻止率も計算できるでしょうし、しかも一見しただけでワクチン接種者の感染確率が低いことがわかるのに、なぜこれをもっとアピールしないのか不思議です。

とぼやいていても仕方がないので、ワクチン2回接種した場合の感染阻止率を計算してみました。

すこし厄介なのは、ワクチンの接種状況が不明という新規感染者がかなりいるために、この取り扱いをどうするかで数値が変わってきます。普通に考えると、年代別のワクチン接種状況に応じて振り分けるというのが最も公平なように思いますが、それだと計算にいれてもいれなくとも阻止率には影響しなくなるので、計算にいれないことにしました。結果は上図の下の四角で囲んだ部分をご覧ください。年代を問わず、感染阻止率90%以上になっています。

この阻止率、わずか3日間の結果で判断してよいのかという疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、3日間でも十分だと思います。期間を延長しても接種者、未接種者ともそれぞれの確率で新規感染者が増えていくだけなので、理論的には阻止率は変わりません。

上で計算した数値は、8月17日にご紹介した諸外国の感染阻止率(下図)と比較しても高い数値になっています。ファイザーの2回接種後のデルタ株に対する感染阻止率はカナダでは87%、イングランドでは88%、イスラエルではワクチン接種3か月後の条件で78%でした。上の数値はそれよりも高い数値です。

今回の好結果については、日本の場合、ワクチン接種からの期間が比較的短いということもあると思いますが、それとは別に気になる点を見つけました。それは、ワクチン接種者についても、未接種者についても65歳以上の感染率の方が65歳未満の感染率よりも低い ということです。本来感染しやすいとされてきた高齢者の感染率が、65歳未満よりも低い・・これはどう解釈したらよいのでしょうか?

答えを考えてみました。一つ目は、「高齢者はワクチン接種の割合が高く、高齢者同士の接触はワクチン接種者同士の接触となり感染が広がりにくいのに対し、若年層はワクチン接種率が低く、未接種者同士の接触となり感染がひろがりやすい。」二つ目は、「高齢者はワクチン接種を終えても感染を恐れてなお外出を控える傾向にある。」です。いすれもありそうな気がします。

ワクチンを接種すれば感染しないのかといえば、感染の確率はゼロにはなりませんが、かなりの感染が抑制されることが証明されているわけです。この結果を受ければ、引き続きワクチン接種を精力的に進めるべきと思いますが、心配なニュースも聞きました。もうファイザーやモデルナのワクチン供給が終了するという話です。厚労省から対象年齢の8割で終了と連絡をうけて自治体があるとのことでした。アストラゼネカ製はまだ余裕があるようですが、現時点で40歳以上が対象です。

菅首相はことあるごとに「11月には希望するすべての人に対しワクチン接種を完了する」という約束していたはずです。河野担当大臣も総裁に立候補するのであれば、まずこの問題について一人たりとも未接種の希望者を出さないと明言してほしいと思います。