現在の病床使用率を第5波、第6波のピーク時と比較すると・・

第7波も医療の逼迫が連日のように報じられています。30日の朝日新聞にこの1か月の各都道府県における病床使用率の推移が載っており、毎週毎週大幅に使用率が上昇する様がよくわかりました。と同時に一体現在の状況は過去の感染拡大期に比べてどうなのか気になりましたので調べてみました。以下、その結果をご紹介します。

病床使用率のデータは厚生労働省のホームページに毎週水曜日の数値が掲載されていることを知っていましたので、厚労省のサイトから第5波と第6波において最も入院者の多かった2021年9月1日と2022年2月16日のデータを抜き出して、最新のデータである7月27日と比較してみました。

左上から順に7月27日時点における現況をまとめてみます。

①全国の療養者数は、波を重ねるたびに増えており、7月27日時点で第5波の約7倍、第6波の約1.7倍になっている。②入院者(コロナ感染者用病床に入院)は、第5波、第6波のピークとほぼ同じレベルまで来ている。③確保されている病床はやや増加している(第5波の15%増)。④病床使用率は第5波、第6波の水準に近づきつつある。⑤重症者数については、7月27日の時点で第5波の4割強、第6波の6割強でありまだ少ない。⑥重症者用病床数は第5波、第6波の数よりもやや少ない程度である。⑦重症者による病床使用率は、第5波、第6波に比べてまだ低い。

とは言え、これは全国の合計ですので沖縄のようにすでに逼迫している都道府県もあるかもしれませんので、都道府県別の病床使用率と重症者病床使用率をグラフにしてみました。

上が病床使用率、下が重症者病床使用率です。緑の線が7月27日の使用率を示しています。16府県で50%を超えていますが、まだ第5波、第6波のピークに比べて低い都県が多いようです。ただし、青森、秋田、石川、静岡、鳥取、広島、佐賀、長崎、熊本、鹿児島では第5波、第6波のピークを越えています。

重症者用病床使用率については、まだ第5波、第6波のピークよりも低い都道府県がほとんどとなっていますが、よく見るとやはり大都市圏ほど重症者病床使用率が高い傾向にあることがわかります。

以上が現況ですが、第7波についてはまだ新規感染者のピークにすら到達していませんのでこれからさら療養者数、入院者数、重症者数が増加します。当然、病床使用率も更に上昇し、危機的な状況であった第5波を上回る可能性は極めて高いのではないかと心配されます。

なお朝日新聞では、病床使用率の出典が28日付内閣官房となっていましたので、厚労省のデータと差異があるようなので、比較してみました。

結果はほぼ同じでしたが、一部の県では差も見られました。厚労省は27日、内閣官房は28日と日付が違っていることもありますが、この差の正体はわかりません。

いずれにせよ、第7波における療養者数は第6波の2倍にはあるものと思われます。一方で確保病床数はさほど増えておらず、入院できる感染者の割合は減ることになります。どうやって入院できない人の命を守るのか、政府には数的に裏付けのある施策を提示してほしいと思います。