6月の自動車生産、国内・世界とも前月に比べ大幅増加しましたが

昨日発表された国内自動車メーカー8社の自動車生産台数は、国内・世界とも5月に比べ大幅に増加しました。6月の前年同期比についても大幅に回復し、国内生産では8社中6社が、世界生産では8社中3社が前年同期を上回りましたが、1~6月の2022年上半期としては、国内生産では8社すべてが、世界生産では8社中6社が前年を下回りました。半導体を中心とした部品不足、感染拡大の影響は依然として自動車生産拡幅の足かせになっていると言わざるを得ません。こうした生産状況に関するメディアの見出しを集めてみました。

また、6月の生産において8社中最も深刻な影響を受けたトヨタは以下のように説明をしていました。

2022年上半期は、販売・生産においてグローバルで新型コロナウイルス感染拡大の影響および半導体不足の影響を受けたため、前年の水準を下回る結果となりました。一方で、海外生産は中国での能増や生産最適化、アジア各国を中心に前年が新型コロナウイルスの影響により低迷していたことを受けて、前年を超える結果となりました。(トヨタのホームページより引用)」

さらに今後については「半導体不足およびコロナウイルス感染拡大による影響等により、先を見通すことが依然困難な状況のため、生産計画が下振れする可能性もありますが」と本格回復にはまだ時間がかかる可能性を示唆しています。

以上が全体の流れですが、各社6月および1~6月の前年同期比を下に示します。(データは自動車メーカー各社ホームページから引用)

左が6月、右が1~6月(上半期)の各社の前年同期比です。6月の前年同期比では全般に前年並みもしくは前年同期比超えの中、トヨタへの影響の深刻さが目立ちます。これまで各社の中でも比較的影響を受けにくかったのですが、ここへきて苦戦を強いられています。

1~6月の上半期の前年同期比では、長引く部品不足と第6波に象徴される感染拡大の影響で、国内生産はすべての会社が前年を下回りました。世界生産では8社中6社が前年同期を下まわり、スバルとスズキだけが上回りました。

次に、一体現在の生産水準がどこまで戻っているのかを知るために、過去3年間(2019,2020,2021)の月平均生産台数と6月の生産台数を比較してみました。

左が国内生産、右が世界生産です。国内生産については、コロナ感染前の2019年の月平均を超えたのがスズキ1社でスバルが2019年の月平均に近いところまで来ています。左の世界生産については少し様相が異なり、先ほどのスズキ以外にトヨタが2019年の月平均を超えています。全体的には6月の生産台数は、2019年の月平均には及ばず、せいぜい2020年、2021年の月平均付近という会社が多いようです。

最後に各社の国内・世界生産台数の2020年以降の推移グラフを示します。6月は全社が国内・世界とも前月(5月)から増加しました。

全体を俯瞰すると、各社とも大きな谷を繰り返し乗り越えながら、まだ最初の水準になかなか戻り切れていないように思われます。自動車用塗料は日本において、建築用塗料に次ぐ大きな需要分野です。その動向は塗料製造業全体にも大きく影響しますので、自動車生産台数の動向はとても気になっています。