2022年3月期第2四半期決算短信でそろう

上場塗料会社の2022年3月期第2四半期決算の決算短信が出そろいました。このうち日本ペイントHDについては、決算期も会社としてのアクティビティも別格なので別途ご紹介するとして、それ以外の会社の決算内容についてまとめてみたものをご紹介します。

まずは、決算概要の一覧表をご覧ください。(内容は各社の決算短信からの引用です)

おおまかに言って、売上高はほぼ前年比は増加、営業利益も同様にほぼ前年比は増加でしたが、営業利益に関しては大きなばらつきがあります。昨年巣ごもり需要の恩恵を受けたアサヒペンとアトミクスの2社はその反動の影響があり、昨年利益を大幅に増加させて中国塗料もその反動があったようです。下記のグラフをご覧ください。

ところで昨年は言うまでもなく、コロナ禍による未曾有の事態に日本中が巻き込まれた年でした。今年はそこからの大幅な回復が期待されていましたが、半導体不足やコロナ禍による部品不足と言った不測の事態で基幹産業の一つである自動車の生産が、4-9月の半年集計で前年をさらに下回るという予測もしなかった事態に見舞われ、加えて原油価格に端を発した原材料価格高騰にも見舞われ、塗料業界としては大変苦しい状況にあったと思われますが、上場会社のここまでを見る限りそこそこ無難に乗り切ったかのように見えます。

しかしながら、これらの数値はあくまで前年比であり、前年が異常な年であったことを忘れてはいけません。そこで前々年比についても集計してみました。下のグラフをご覧ください。

このグラフを見るとまだコロナの傷跡は癒えたとは到底言えないことがわかります。売上で前々年を上回っているのは、ロックペイント、アサヒペン、アトミクスの3社しかありません。最後に2022年3月時点での売り上げ予測をご覧ください。

第2四半期終了時点と比べて、前年比の数値が小さくなっている会社がほとんどです。また第2四半期までの売上が年度末の売上見通しの50%に達している会社は、ロックペイント、神東塗料、アサヒペン、アトミクスの4社のみです。

このことは、上半期の売上高の前年比は昨年の上半期の大きな需要停滞の恩恵をうけているところが大きく、下半期に上半期以上の売り上げを達成しないといけない会社が多いということを示していると思われます。自動車産業における半導体や部品不足が一段落するとは言え、まだ厳しい日々が続くということになるのでしょうか?