感染者激減の要因はウイルス自壊?

毎日更新するのはやめるといいながら、なかなかやめられずにまた今日も書いてしまいます。

昨晩は中秋の名月、しかも8年ぶりの満月でしたが、昨晩のBSのニュース番組に出演していた東京大学名誉教授の児玉龍彦名誉教授が、8月後半からの急激な感染者の減少について「ウイルス自壊説」を紹介していました。このニュース番組だけでなく、多くのニュースやワイドショーで、急激に新規感染者が減少した原因は何かということを取り上げていましたが、どこも新鮮味のない通り一遍の内容で今一つ腑に落ちなかったのですが、児玉先生の自壊説は目から鱗がおちるごとく説得性のあるものでしたので、是非ご紹介したいと思いました。

ネットで探してみると昨晩児玉先生が説明した内容は、金子勝教授との対談の中で話をされた内容のようで、それを取り上げているサイトがありましたのでそこから引用してご紹介します。

児玉龍彦教授がデルタ株の自壊がパンデミックの波を作ることを解説 | ニューロドクター乱夢随想録 (wordpress.com)

児玉先生はまずなぜ感染が波状に起きてくるのかについて、驚くべき説明をされています。

上図で各ピーク毎に感染の主体となる変異種が異なっていることが示されています。さらに右の図では、それら変異種がどこから来たかが示されており、日本で感染爆発を引き起こした変異種はデルタ株を除き、すべてD614Gと呼ばれるミラノ株からの変異であることが示されています。児玉先生によれば、これまで日本における感染爆発期以外の期間においては、このD614Gが連綿として”幹”として存在し続けており、しかもそのベースラインともいうべき非感染爆発期の感染者数が次第にあがりつつあるということでした。

そして、感染爆発を引き起こした変異種は、感染収束とともに自壊して消え、再び現れなくなっていると説明しています。ウイルスが自壊することについては、Eigenという科学者が下図のようなメカニズムを提唱しています。(下右図)

この自壊は、「エラーカタストロフ」と呼ばれており、変異種においてさらに変異が進み、ウイルスとしての維持機能を失う結果、ウイルスが自壊していき感染が収束するという説です。アメリカのテキサス大学の研究グループもインドのデルタ株感染に関して、約3か月で低下しデルタ株が消滅したかに見えるが、ベースラインは3倍になったと報告されています。あれほど猛威を振るったインドのデルタ株感染も先日ご紹介したように今や日本の感染者数を下回るような状況です。こうした現象はインドだけでなく、ラムダ株が猛威を振るったペルーでもいつの間にか感染が収束しており、これらが変異種の自壊によるものと考えれば無理なく説明可能であるように思われます。

さらに驚くべきことに、このような変異が人から人への感染の過程でおきるのではなく、ひとりの個人の体内で起きていることも併せて説明されていました。

この2枚は、免疫不全の人の体内で変異が加速されることを表しており、免疫不全の感染者の体内では、ウイルスが長期間留まり(右の場合は150日間)その間に何回も変異が起きていることが確認されています。従って免疫不全の無症状者については、早く見つけ出し対策をとる必要があります。

第5波の感染者が急激に減少したことについて、人流だ、行動変容だと議論されていますが、いずれも客観的な証拠が不十分であるように思えます。児玉先生は、以前から一貫して、徹底した検査、さらにはゲノム解析を主張されています。こうした主張が取り上げられて正しい調査、正しい対策に繋がっていくことを期待してやみません。