緊急事態宣言、東京の人流抑制に影響なし

昨日に引き続き、東京の人流データをご紹介します。昨日は休日の昼間の人出でしたが、今日は1日の平均人数と午後8時台の人出について、東京の6カ所のデータを紹介します。引用元はいつものアグープです。それでは午後8時台の人流の推移(2020年12月1日~2021年7月18日)について示します。

いずれも夜の繁華街と言われる地域です。第2次から第4次までの緊急事態宣言が東京に適用開始になった時点を濃青色、黄色、赤色の三角形で表示しています。昨日は休日の人出について、第2次と第3次の緊急事態宣言の場合には、発出前後に人流の減少が見られたのに対し、今回の第4次ではそうした現象が見られないと書きました。

夜の繁華街でも同様なことが起きていました。ただし、改めてよく見ると第2次には正月休みが、第3次にはゴールデンウイークが適用開始前後にあり、特に平日の人流を大きく減少させていたことがわかります。今回の第4次では、そうした大型の連休がまだありません。強いて言えば今週末の4連休ですが、ここで人流が減らなければ、もはや宣言の効果は期待できないと思われます。

次に一日を通しての人流の推移をできるだけ似たような地点でのデータで比較してみることにします。

残念ながら赤坂のデータがありませんでしたので、5地点での比較になります。期間や三角印の時点は上の夜の人流と同じです。やはり明確な大きな人流の落ち込みという点では正月休みとゴールデンウイークは特別な効果があったように思えます。

東京都の新規感染者数の推移と緊急事態宣言適用開始日、新規感染者減少開始日を比較してみました。第2次、第3次とも緊急事態宣言により拡大傾向であった感染が減少傾向に転じました。その減少に転じた日を見ると第2次が1月8日、第3次が5月7日あたりと思われます。一方で適用開始は第2次が1月8日、第3次が4月25日でした。第2次では適用開始とともに感染者が減少し、第3次では適用開始から2週間近くたって感染者が減少し始めたことになります。ここに正月休みとゴールデンウイークのタイミングを考え合わせると、実のところ、感染者減少の主役はそれぞれ正月休みとゴールデンウイークということになりはしないでしょうか?

第2次第3次の緊急事態宣言において、国民は緊急事態宣言発出に鑑みて人流を減らしたわけではないのかもしれないという気がしてきました。であれば、今回も頼みは緊急時他宣言による国民の自粛ではなく、4連休による仕事人流の減少かもしれません。

まもなくオリンピックが始まります。このような感染拡大状況下において無観客の決断は正解だったと思われます。これは実際観客による人流の問題というよりは国民に及ぼす心理的な影響という面からそのように思います。イングランドにおけるサッカーのヨーロッパ選手権の熱狂ぶりを見るにつけても、大いに盛り上がることができないオリンピックにならざるを得ないものと思います。