南米で猛威を振るうラムダ株とは

現在世界の中で感染が最も深刻な地域の一つが南米であり、その感染の主体がペルーで変異したラムダ株と呼ばれる変異種であるとの報道がありました。今日はこのラムダ株について報道されていることを整理してお伝えします。

このラムダ株は昨年の8月に発見され、ペルーのコロナウイルス感染症の大半を占めていると言われており、既存のウイルスに比べワクチンの効果が弱まるのではないかと言われています。

このウイルスについて、報道で共通して引用されているのはニューヨーク市立大学の多田研究員のコメントであり、多田氏によれば、感染力はインド由来のデルタ株と同程度で、ファイザーとモデルナのワクチンに関してはその有効性は変わりがないとしています。

https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000221370.html

このラムダ株の変位箇所は下に示すように、スパイクタンパクの490番目のアミノ酸が、フェニルアラニンからセリンに変化したものであるとされ、多田教授はインタビューに対し、変異したスパイクタンパクの構造図を示しています。

この構造図を見てもよくわからないと思いますが、ポイントはこの490番目の変位を起こしているアミノ酸の位置は、デルタ株の変位場所である452番目のアミノ酸に近いということです。上の変位種の変位箇所はいずれも450~500あたりに存在しており、1400以上あるスパイクタンパクの特定の部分に集中しています。そしてこの部分とは、人間の細胞内に入り込む際の受容体であるACE2との結合部分にあたるとみられています。

現在日本で接種されているワクチンはファイザーかモデルナですので、一応ワクチンの効果は期待できることになります。にもかかわらず、オリンピックで来訪者が増える現在、南米で猛威を振るっているラムダ株に対しても水際対策を十分に行う必要があろうと思われます。