二酸化炭素濃度はどうやって計測する?

今年度関東塗料工業組合の松本賞事業で作成した「感染症対策実施事例集」の中に、「会議室の二酸化濃度をモニターしておき、一定濃度(800ppm:大気中の約2倍)に達したらサインが送られてくるので、それを合図に換気を行っている」という事例がありました。とても科学的な対策で化学メーカーらしい対策だと感心していました。また最近、大阪府の吉村知事が、感染拡大防止策の一つとして飲食店に設置を義務化することを検討しているという報道もあります。

とても小さな測定機なのでどうやって計測しているのか気になったので調べてみました。この測定は、非分散型赤外線吸収法(NDIR法)と呼ばれる、赤外(IR)放射吸収の原理に基づいているのだそうです。それぞれのガスが持つ特有の吸収波長領域を利用したガス濃度の計測であり、二酸化炭素の場合、赤外領域4.26mμの波長の光を良く吸収するので、それを利用して測定しているそうです。

装置の測定図

測定装置は上図のようになります。比較的簡単な装置ですので、コンパクトにもできるのでしょう。

二酸化炭素に赤外線吸収なんてあったっけと思いましたが、調べてみると、事実立派な吸収がありました。

この非分散型というのは、赤外線を分光(スペクトル分解)せずに測定するという意味であり、光学フィルタ(多層膜干渉フィルタ)で透過波長を限定して検出します。

ガス濃度を測定する方法は多々ありますが、それらのほとんどが化学変化やセンサー自体の変化が伴うため、測定対象のガスにも変化を及ぼします。それらの方法と比較し、吸光度を測定するNDIR方式では対象ガスに変化を及ぼすことなく、濃度測定することが可能と書かれており、他のガスも同様にして検知することが可能です。

この二酸化炭素濃度計、ネットで探すと安いものなら数千円で入手でき、高いものでも1万円台で買えるようでした。お店に限らず、職場でも手軽に利用できそうです。

本項の内容は以下のサイトから文章や図を引用させていただきました。

https://www.oshinolamps.co.jp/ndir/nondispersive-infrared/

https://www.horiba.com/jp/scientific/core-technology/ndir/

http://senseair.jp/knowledge/sensor_technology/principle.html