都道府県別累計感染者数と人口密度

以前から気になっていたことの一つが、都道府県単位で比べると、単位人口あたりの感染者数が随分と差がついているのではないかと思っていました。あまりこうした角度での報道がありませんでしたので調べてみました。昨年以来1年間以上の累積数ですので、予想通り随分と差がついていました。下図をご覧ください。データは札幌医科大学のサイトから引用しています。

https://web.sapmed.ac.jp/canmol/coronavirus/

上が人口100万人あたりの都道府県別累積感染者数、下が東京都の累積感染者数を1.0とした時の数値です。最も多い東京都と最も少ない秋田県とでは大きな差があり、秋田県からみて東京都の100万人あたりの感染者数は約30倍にもなります。これを別な表現をすると、東京都では累積感染者が129人に一人ですが、秋田県は3591人に一人ということです。いかに東京都が多いのかがわかると思います。この数字は感染者数でも人口100万人あたりの感染者数ですから、もともとの人口が多いから東京都が多いのではなく、やはり東京都は、感染する割合が高いということなのです。では、それはなぜでしょうか?

この新型コロナウイルス感染症は、飛沫を介して感染すると言われています。つまり感染者と未感染者が接触することで感染する以外には、主な感染ルートはないと思われます。そこで各都道府県の人口密度と人口100万人あたりの累積感染者数を比べてみました。

人口密度も累積感染者も、数値の幅が広いので、両方とも対数軸になっています。横軸が1平方キロあたりの人口密度、縦軸が人口100万人あたりの累積感染者数です。なかなか良い回帰性が認められます。累積感染者割合が概ね人口密度に回帰するということは、やはり、感染は人と人との接触密度がリスクの度合いを決定するということになります。

一つだけ線から外れた赤い点は北海道です。北海道が全都道府県中最も人口密度が低いのですが、累積感染者は少なくありません。おそらくこれは、札幌への過度の人口集中の為ではないかと想像します。こうしたことを市町村単位でやればもっと良いデータが得られるかもしれません。

これまでの経過と見ると、常に感染は大都市圏を中心に地方へ拡大し続けてきたとも言えそうです。リモートワークの広がりにより、都会を離れ地方に住む人が増えているそうですが、そうした動きは感染抑制にとって好ましいことだと言えそうです。あと言えることは、やはり感染症対策の肝は大都市であるという事実があらためて浮き彫りにされていると思います。