自働車の生産台数などの状況

昨日日塗工の業況観測アンケートの6月分の調査結果をご紹介し、いずれの需要分野も回復傾向に転じたとご報告させてもらいました。その需要分野のひとつである自動車用塗料の需要を左右する自動車の生産台数状況を調べてみましたので、今日はそれをご紹介します。

まず前回6月30日のブログでご紹介したデータと同じデータで、トヨタ、日産、ホンダ3社の国内および世界での生産台数の推移をご紹介します。ここでご紹介するデータは以下のサイトから引用させてもらいました。https://www.lnews.jp/2018/07/k072712.html

この表から明らかなことは、どの会社も国内・世界の両方で5月までの前年比の低下傾向から回復傾向に反転しているということです。これは昨日の日塗工の業況観測アンケートの結果とも一致していますし、こうした回復傾向が世界的であることがわかります。とはいえ、前年同期比が水面上に出たのは、ホンダの世界生産台数だけであり、まだコロナ禍から経済的にも完全に復興したと言える水準ではありません。

この6枚のグラフ、上段が国内生産台数の推移、下段が世界生産台数の推移です。青線が生産台数で赤線が前年同期比です。この両線は毎月の生産台数が平準化されていれば完全に一致するのですが、トヨタの世界、日産の国内・世界は線の乖離が見られており、2019年11月から2020年3月までの期間で台数に比べて前年比が高い位置にあり、該当する前年度の期間の生産台数が、他の期間より少なかったのではないかと推定されます。ともかく。昨年10月の消費税増税以降続いていた連続的な生産台数減少が回復傾向に転じたことは大きな明るいニュースです。

それでは、他の日本の自動車メーカーはどうだったのでしょうか?今日の時点で入手できるデータとして以下のデータをご紹介します。引用元は以下のサイトです。http://www.jada.or.jp/data/month/m-r-hanbai/m-r-maker/

6月および2020年累計の販売台数と前年比

ダイハツの突出ぶりが目を引きますが、それ以外の自動車メーカーは程度の差こそあれ、6月も累計も両方とも前年同期比をかなり下回っており、特に三菱は累計でも約半分ほどの落ち込みになっています。ここからどこまで回復していけるか、今後の動向が注目されます。

一方世界に目を転じますとまた別な面が見えてきます。

上の図表は乗用車と小型商用車だけの統計資料ですが、やはり6月と1月からの累計の両方を示しています。ここでの注目は中国であり、6月単月では前年比22.5%増となっています。いち早くコロナ禍を乗り切ったアドバンテージを活かしているようです。中国に比べるとインドネシア、タイ、韓国、ブラジルは6月の前年同期比が-50%を超えており未だに、大幅な生産低下状況にあることがわかります。これらの国の中では日本は中国と並んで生産のダウンが最も軽微な国の一つに見えます。

この各国データは以下のサイトから引用させてもらいました。閲覧には会員登録が必要です。https://www.marklines.com/ja/vehicle_production/member

自動車業界も6月で回復基調に転じたことは明らかであり、世界的にも同様な傾向にあるようです。しかしながら心配されるのは現在も拡大を続ける新型コロナウイルス感染症です。政府は現在の状態を「緊急事態宣言をだすような状態ではない」としていますが、これからさらに拡大が継続すると、経済活動への制約が出てくる可能性もあり、依然として予断を許さない状況であると思われます。