今日は1年で日の入りが最も遅い日です

6月2日に、東京の昼の長さ、日の出時刻、日の入り時刻について書いた際に、今年、日の入りが最も遅いのは、6月28日・29日の両日で、午後7時1分15秒であると書きました。昨日と今日がその最も遅い日の入りの当日です。最も遅くまで薄暮が楽しめる日ということになります。あいにく午後から雲が広がるようですが、初夏の暮れなずむ様子を楽しめるとよいなと思っています。

ところで、東京の日の入りが午後7時1分15秒なら、日本で一番早い日の入りと日本で一番遅い日の入りは何時なのか調べてみました。簡単にわかるだろうと思ってはじめましたが、実は一発回答は出ませんでした。調べていくと、ことはそう簡単ではないことがわかりましたので、今日はそのことを書きます。

今日の日の入りについて答えを先に書くと、日本の国土のうち、一般人が居住している地域に限定すると最も早いのは、東京都小笠原村の午後6時29分で、最も遅いのは沖縄県與邦国島で午後7時41分です。あれ、納沙布岬じゃないのか?と思われた方も多いのではないかと思います。北方四島を除き、日本の最東端である納沙布岬が一番日の入りが早いはずではないかと思われるのは当然ですが、実際のところ、納沙布岬の日の入り時刻は、午後7時1分でほぼ東京と同じです。

どうしてこのようなことになるかというと、これも地軸が公転周期に対して23.5度傾いていることに起因します。この夏至付近の季節は、太陽が沈む場所は真西ではなく、北西方向に偏っています。このため日の入り時刻は北西方向に行くほど遅く、南東方向に行くほど早くなるのです。従って本州、北海道、四国、九州の中では犬吠埼が最も早く午後6時57分、佐世保市小佐々が最も遅く午後7時35分となります。

この日の入り時刻が簡単ではないのは、季節によってもこの順番が変わってしまうことです。夏至の頃は、太陽が沈む方角が北西に偏っていると書きました。ほかの季節では日の沈む方角が異なり、冬至の頃は逆に南西方向に偏り、春分や秋分の頃は真西になるのです。基本的に日の入り時刻は、東にいくほど早く、西にいくほど遅くなるのですが、それに季節要因が加わり、さらには、人間が居住しているかどうか、北方領土を含めるのかどうか、などの要因も考慮せねばならないため、「日本で一番日の入りが遅いのはどこか?」という問いには簡単に答えられないということになるのです。

因みに、今日の日の出時刻ですが、これまで出てきた地名の中で最も早いのが納沙布岬の午前3時39分、最も遅いのが與邦国島の午前6時2分です。ちなみに小笠原村は午前4時39分で、東京の午前4時28分より遅くなっています。これも日の入りと同じで、日の出の方向が、北東に偏っているため、北東にいくほど早く、南西にいくほど遅くなるためです。

今日の昼の長さ(日の出から日の入りまでの時間)も各地でさまざまです。最も長いのが納沙布岬の15時間22分、最も短いのが與邦国島の13時間39分です。逆に冬は納沙布岬が一番短く、與邦国島が一番長くなります。

よく「日本で一番早い初日の出が見られる場所」ということで、犬吠埼が挙げられています。確かに、元旦は季節的に冬至に近く、日の出時刻は納沙布岬よりも早いのですが、ずっと南の小笠原村の方が日の出時刻は30分ほど早く、さらに言えば人間は住んでいませんが、沖ノ鳥島の方が小笠原村よりももっと早いのです。ことほどさように、「日本で一番早い日の出、日の入り」という問題の答えは簡単ではないようです。