紅梅の色素はアントシアニン・・・白梅と紅梅は何が違うのか?

今が見ごろ 熱海の梅園

 世のなかは、新型コロナウイルスのニュースで持ち切りですが、今は梅の花の季節です。今日から3日間連続で、①紅梅の色素はアントシアニン②アントシアニンとクロミズム③クロミズム(サーモクロミズム)と高日射反射率塗料、を書きます。

 白梅、紅梅とならび称されるように梅の花には、大別して2種類あります。紅梅と白梅はどこが違うのでしょうか?ネットで調べるとまずでてくるのが、「両者の違いは「花の色」はもちろんですが、実は一番の違いは「枝の断面」」というのが目につきます。そこには確かに紅梅の枝の赤くきれいな断面の写真がありました。「紅梅は花だけでなく、木全体が赤い」ということがわかりますが、なぜ紅梅は紅いのかはわかりません。

 梅の歴史を紐解くと、本来梅は白い花をさかせ、実をとることが目的で栽培されていました。日本へは薬用の実梅として中国から伝来したという説が有力です。紅梅が登場するのは、平安時代で、実梅ではなく観賞用として貴族の間に広まっていきました。平安貴族文化の中で「花の主役」は桜に移りますが、食用としてあるいは薬用としての価値もあり、梅は根強く生き延びます。

 やがて江戸時代になり、梅の品種は一気に増え、食習慣として梅干しが定着したこともあり梅の繚乱期を迎えます。品種改良により、早咲きの梅も生まれましたが、12月~1月に咲く梅は受粉が期待できず、従って花梅であり、紅梅ということになります。実梅は、受粉しなくてはならないため、昆虫や鳥の活動が活発になる3月以降が中心になります。

 さて、いよいよ紅梅の色の秘密です。紅梅の色素はアントシアニンと表題に書きました。アントシアニンは、赤キャベツの色素が代表的ですが、ポリフェノールとしても有名です。アントシアニンは、植物に強い光線があたったり、栄養分が不足したりすると、自己防衛機能のひとつとして、植物の体内で増加するとされています。こうしてできた新種は、いわば突然変異で色や形が変わったものですので、それぞれの果実から取り出した種子を蒔いても、親と同じ色にはなりません。親と同じ色や形にするためには、挿し木や接ぎ木で育てる必要があるのです。突然変異によりできた紅梅がさらに突然変異により、紅梅の中に白梅が混じって咲くようになることもあり、源氏と平家にたとえて「源平咲き」と呼ばれるそうです。

 とここで、梅の話はおしまいです。ここからは色素であるアントシアニンに話がうつります。アントシアニンは、環境条件によりその色を変化させます。こうした現象をハイパークロミズムと言います。明日は、アントシアニンとハイパークロミズムについて書きます。

今日の梅に関する情報は、下記のサイトから引用させていただきました。https://life-info.link/hanaume/